ヒラメと同様、平たい体をしており海の底に身を潜めている。
夏は照りゴチと言われるように釣りの対象として最もにぎわう。
マゴチのルアーフィッシング(入門者向け)
- 分 類カサゴ目コチ科コチ属
- 学 名Platycephalus sp.
- 英 名Bartail flathead
- 別 名コチ、ホンゴチ、クロゴチなど
釣りシーズン ベストシーズン 釣れる
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
こんなところで狙える
習性もヒラメと類似するが、積極的に獲物を追いかけることは少ない。待ち伏せして捕食するのが主だ。デッドベイトも捕食する。
ヒラメと並んでフラットフィッシュと呼ばれる。遠浅の砂浜や河口付近、そして海底がゴロタになっているフィールドなどで狙うことができる。
特に夏期は浅場に接岸してくるためおかっぱりで最も狙いやすくなり盛り上がるシーズン。流れが速い場所は嫌う傾向にあるが、中層まで積極的にベイトを追うケースもある。
タックルとルアー
回遊性の高い魚ではなく、その場にとどまっていることの方が多い。だから、まずは潜んでいる場所を探る必要がある。ただし、群れ(つがい)でいることが多いから一度バイトしてきた場所では立て続けに釣れることも。
広く探るために、フラットフィッシュ用ロッドの10ft前後がおすすめだ。マゴチの口の中は硬く、掛かりどころによってはフッキングしにくい。きっちりハリ掛かりさせるにはバットが強いものが良い。
リールは少し波がある日でもルアーにアクションがつけられるように、ハイギアタイプがベター。ラインの巻き取りが速く、突然のバイトに対応することもできる。遠投することを考えればラインはPEが良く、リーダーラインを繋ぐことも忘れずに。ルアーは10〜28gまでを準備しておきたい。
狙い方
サーフに近い河口付近やゴロタ浜に生息している。群れでいることが多く、その場で集中してヒットすることも。広い範囲を探って釣果を重ねよう。
海底に張り付いたまま通りすがりのベイトを捕食しているから、狙うレンジはボトムである。主力となるのはシンキングルアーやジグヘッドを装着したソフトルアーだ。
狙い方はボトムスレスレをゆっくりただ引きしてくるのが効果的。リフト&フォールもおすすめ。マゴチはルアーを見つけると追ってくる個体もいるから、追いつくようなゆっくりとした速度でアクションをつけるのがよい。小魚を追っているときは速引きが吉。
反応が薄い、または食い込みが良くないなら、ソフトルアーをメインに使ってみよう。シングルフックで挑むとフッキングしやすいというメリットがある。基本のアクションはズル引きでオOK。
ジグヘッドをつけてボトムバンピングするのも効果がある。ボトムから50㎝ほど上を泳ぐようにアクションさせる。一定間隔でリズムをつけよう。
ルアーを選択する際には、その時期にマゴチが何を捕食しているか知っておくのも大事だ。カラーや形などを限りなくベイトに近づけることで、ルアーにヒットさせ釣果を得る可能性を高めることができる。
特にワームを使用する場合は、シャコなどが多く生息していてベイトになっているならクロー系を。キスなどがベイトになっているならシャッド系を選ぶなどしてベイトに合わせ変化をつけてみても良い。
知らないと損するテクニック
○たまには積極的にルアーを追う
ゆっくりした速度のルアーにバイトしやすいと記したが、それが当てはまらないこともある。イワシやボラの稚魚など、エサとなる魚の活性が高いと、マゴチもそれを追ってチェイスすることがある。
こんなときは速巻きするハードプラグにもよく反応する。こういうときは無理にボトムを狙わなくても、浮き上がって浅いレンジでバイトしてくることもある。
○テキサスリグを使いこなそう
ジグヘッドを装着したワーム以外にも、テキサスリグは効果的だ。遊動式のシンカーを使用するため、飛距離が出るし根掛かりしにくいリグである。底の起伏が激しく、根掛かりが多発してしまうような地形では特に有効。プラグで狙えないような場所でも問題なく攻められる。
協力・株式会社ケイエス企画
*監修 西野弘章【Hiroaki Nishino】
*編集協力 加藤康一(フリーホイール)/小久保領子/大山俊治/西出治樹
*魚体イラスト 小倉隆典
*仕掛け図版 西野編集工房
*参考文献 『週刊 日本の魚釣り』(アシェットコレクションズ・ジャパン)/『日本産魚類検索 全種の同定 中坊徹次編』(東海大学出版会)/『日本の海水魚』(山と渓谷社)/『海釣り仕掛け大全』(つり人社)/『釣魚料理の極意』(つり人社)