マテ貝掘り

マテ貝掘り
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釣りシーズン ベストシーズン 釣れる

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分類・分布

●ゲーム感覚で楽しめるマテガイ採りとは?

日本の各地に点在する干潟では、春〜夏のシーズンを迎えると潮干狩りを楽しむ人で賑わう。一般的な潮干狩りで収穫できるのはアサリやハマグリなどで、そのおいしさは誰もが認めるところだろう。しかし、これらの貝に負けず劣らずに採って楽しく、食べておいしい貝として「マテガイ」がいる。狙いを絞った巣穴に塩を投下し、ニョッキリと頭を出したマテガイを瞬時につかみ上げるテクは、まさにスリリングなゲーム感覚。まだマテガイ採りを経験したことのない人は、ぜひ、今シーズンにチャレンジしてみてはいかがだろうか?

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【マテガイの基礎知識】
マテガイはアサリなどと同様の二枚貝だが、その細長い形状が特徴的だ。サイズは殻の長さが10センチほどがアベレージ。味にはクセがなく、焼いたりゆでたりのシンプルな料理でおいしくいただける。アサリなどと違って砂抜きが非常に簡単なので、すぐに料理できることもうれしい。

●マテガイが採取できる場所

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マテガイは国内各地の干潟や河口域などに生息していて、とくに東京湾や瀬戸内海をはじめとする大きな内海に多く見られる。たとえば、東京湾なら江戸川河口や三番瀬、横浜海の公園などでマテガイ採りが楽しめる。有料の潮干狩り場でマテガイが採れるところもあるので、HPなどでチェックしてみよう。
マテガイがいる場所には砂地に無数の小さな穴が開いているので、現地に到着したらまずはこれを探すのが先決。とはいえ、最初はカニやイソメ類の巣穴と間違えてしまうこともある。そこで手っ取り早いのは、マテガイを採っている人を見つけること。挨拶してから、少し離れた場所で採らせてもらおう。

●マテガイが採れる季節と時間帯

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アサリなどと同様に、昼間の潮が大きく引く春〜夏がシーズンだ。とくに狙い目になるのは、干潮時の潮位がいちだんと低くなる大潮から中潮にかけての期間。この潮まわりは2週間ごとに巡ってくるので、ここに休日が重なったときが潮干狩りのチャンスになる。その日によって潮の引く時間帯が変化するため、あらかじめ潮見表(釣具店で買える)やインターネットなどで調べてみたい。

●マテガイを採るために必要な道具

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【シャベル、ジョレン】
マテガイの巣穴の表面にある砂を取り除くための道具。ジョレン(左)は広範囲の砂をすばやく取り除くのに便利だが、園芸用のシャベル(右下)のほうが手軽に楽しめる。

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【塩】
マテガイを採るための必需品。湿っていると使いにくいので、サラサラした精製塩を用意しよう。写真のような容器(100円ショップで買える)に入れておくと便利。

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【バケツ、クーラーボックス】
採ったマテガイは、バケツか大きめのザルなどに入れる。また、マテガイを鮮度良く持ち帰るには、釣り用のクーラーボックスやコンビニ等で売っている発泡材のケースがあるとよい。保冷剤も忘れずに!

●実践! マテガイの取り方

マテガイを採る方法としては、巣穴に塩を入れて頭を出したところを引き抜くというのが王道。海水の塩分濃度が高くなると、苦しがったマテガイが砂から出てくるというのが通説だ。以下、実際の取り方を見てみよう。

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1 マテガイの巣穴を見つけたら、塩を入れやすくするために巣穴の表面を覆っている砂をシャベルで取り除く。マテガイが採りやすいのは、潮が引いて砂地が現れている場所。海水が残ったままの場所だと、マテガイの巣穴が崩れやすくなる。

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2 巣穴に塩を入れていく。塩の分量はカレースプーンの半分ほどが目安だが、慣れないうちは多めに入れるのが確実だ。

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3 塩を入れてから、長くても30秒以内に巣穴からマテガイが頭を出す。それで出てこない場合は他の穴を探そう。一度頭を出したマテガイはいったん引っ込むことも多いので、再び顔を出してそのまま体の半分ほどまで出てくるのを待って、指でつまんで引き抜く。一度は頭を出したのに再度出てこない時は、塩を追加投入してみよう。

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4 タイミングによってはなかなか引き抜けない時もあるが、その場合はじわじわと耐久戦に持ち込んでゆっくり引き抜く。無理やりに引き抜こうとすると、途中で身が切れることがあるので注意したい。慣れてくれば、最初の頭を出した瞬間を狙って引き抜くことも可能だ。

●マテガイの持ち帰り方

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採取したマテガイは、現地の海水とともにクーラーボックスなどに入れて持ち帰る。帰路が遠い場合は、海水に保冷剤を浮かべて水温を上昇させないように持ち帰ると良い。

●マテガイの料理例

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マテガイはとくに砂抜きの必要はないので、殻をよく洗ってから水気を切るだけですぐに料理することができる。
料理のレシピとしては、シンプルにゆでたり焼いたりするだけでもおいしい。ワイン蒸しやバター焼きなども美味。むき身にしてから、サラダやパスタなどのトッピングにするのもいいだろう。

*監修 西野弘章【Hiroaki Nishino】
*編集協力 加藤康一(フリーホイール)/小久保領子/大山俊治/西出治樹
*魚体イラスト 小倉隆典
*仕掛け図版 西野編集工房
*参考文献 『週刊 日本の魚釣り』(アシェットコレクションズ・ジャパン)/『日本産魚類検索 全種の同定 中坊徹次編』(東海大学出版会)/『日本の海水魚』(山と渓谷社)/『海釣り仕掛け大全』(つり人社)/『釣魚料理の極意』(つり人社)

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